【11月4日 AFP】フォーミュラワン(F1、F1世界選手権)に参戦するフェラーリ(Ferrari)は3日、新しい興行主となった米リバティメディア(Liberty Media)の計画にチームとして賛同できなくなれば、2020年にレースから撤退する可能性を示唆した。

 フェラーリのセルジオ・マルキオーネ(Sergio Marchionne)最高経営責任者(CEO)は、チームの決算報告に関する電話会議で、F1は「われわれが誕生した日以来、われわれのDNAの一部となっている。しかし、砂場が訳の分からないものに変わってしまうのであれば、これ以上そこで遊ぶことは望まない。とにかく、NASCARの世界レースをするつもりはない」と述べた。

 米国に拠点を置くリバティメディアは今年、F1に音楽コンサートや有名人などもっと派手な要素を取り入れる計画を打ち出しており、長年にわたりF1の興行主を務めていたバーニー・エクレストン(Bernie Ecclestone)氏の後任者となったチェイス・キャリー(Chase Carey)氏は、各レースを「スーパーボウル(Super Bowl)」のように仕立てたいと発言していた。

 マルキオーネCEOは「リバティはいくつか良い方向性をもたらしている。その一つはコスト削減計画の実行で、それには賛成だ」とする一方で、2021年から導入する予定の新しいエンジン規則を含めた案など、「必ずしも賛成できないこともいくつかある」と語った。

「フェラーリにとって、ブランドや市場を維持する上での利益となり、独自の立場を強化することにつながる環境が見いだせない限り、われわれは参戦するつもりはないということを明確にしておく必要がある」(c)AFP