【11月11日 東方新報】中国では近年、親が毎日子どもの宿題の範囲を確認し、採点や間違えた部分をおさらいした上で、宿題を見た印にサインしなければならないという「親の宿題」現象が、ますますひどくなってきている。子どもの宿題に親が参加しなければならないというよりも、親が主力になってきてさえいる現状に、苦しめられている親は多い。浙江省(Zhejiang)金華市(Jinhua)の金東区実験小学校では最近、『保護者の方に宿題のチェックをさせない』公約が発表され、世間が注目した。

 中国青年報社社会調査センターと、アンケートサイトの問巻網(Wenjuan.com)がこのほど、共同で2001人にアンケート調査を行った結果、81.8%の回答者は「知り合いに『親の宿題』に悩んでいる人がいる」と答えた。

 重慶市(Chongqing)に住む、小学校5年生の子どもを持つ李さんは「息子のクラスに保護者用チャットグループがあり、先生はそのグループの中で子どもたちの宿題の範囲を伝え、子どもの宿題をチェックするように要求してきます。ずっとこうだから、もう慣れてしまいました」と話す。また、「子どもたちもいつも文句を言っていますが、宿題の内容が子どもたちの能力の範囲を超えていて、親が手伝わないことには絶対に宿題は終わりません。ひどい時には子どもは自分でできず、結局親がほとんどやってしまうこともあるくらいです」と嘆く。

 山東省(Shandong)の小学校1年生の子を持つ陳さんは、「最近は作文や動植物の観察日記などの宿題が多い。でも子どもたちにできるわけがないでしょう? ほとんど私や主人がやっています。こんな宿題、子どもたちにとって一体何の意味があるというのでしょう。苦しめられているのは親たち」とぼやく。

 アンケートでは、保護者が子どもの宿題チェックを廃止することについて、79.3%の回答者が賛成だと答えた。