【11月5日 AFP】男子テニス、パリ・マスターズ(Rolex Paris Masters 2017)は4日、シングルス準決勝が行われ、予選勝者のフィリップ・クライノビッチ(Filip Krajinovic、セルビア)が大会第9シードのジョン・イズナー(John Isner、米国)を6-4、6-7(2-7)、7-6(7-5)で下し、自身初のツアー決勝に進出した。

 昨年、右手首から過剰骨を除去する手術を受けて世界ランク200位からも落ちていたクライノビッチは、決勝で第16シードのジャック・ソック(Jack Sock、米国)と対戦する。ソックは7-5、6-2でワイルドカード(主催者推薦)のジュリアン・ベネトー(Julien Benneteau、フランス)を下している。

 クライノビッチは、手首の手術からの復帰を手助けしてくれた同胞のノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic)を称賛。国別対抗戦のデビスカップ(Davis Cup)のチームメートであるジョコビッチのサポートは、かけがえのないものだと語った。

 会見でクライノビッチは「僕らは近しい友人なんだ。けがの直後から僕のことを助けてくれた。僕らはつねに言葉を交わし、彼は支えてくれた。彼は国に帰ればヒーローだ。彼が支えてくれたことは光栄だ」と語った。

 現在世界77位のクライノビッチは、手首の問題から復活する中でチャレンジャーツアーで今季5回の優勝を飾っており、6日発表の最新ランキングでは40位に浮上する。

 ラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)の棄権により4強入りを果たしたクライノビッチは、今大会を前にマスターズ1000(ATP World Tour Masters 1000)の本戦で勝利を挙げたのはわずか1度だった。それでも、クライノビッチは、同レベルの大会では2001年のハンブルク(Hamburg)大会を制したアルベルト・ポルタス(Albert Portas)氏以来となる、予選勝者からのタイトル獲得を目指す。

「勝負が決まるサーブを放つとき、手が震えていた。感情のコントロールが難しかった。それでも、最後まで積極的に居続けなければいけないと分かっていた。人生最良の日だ。でも、大会は終わっていない。あしたに向けて準備を整えていく」 (c)AFP