【10月30日 AFP】世界ロードレース選手権(WGP 2017)第17戦のマレーシアGPは29日、MotoGPクラスの決勝が行われ、ドゥカティ(Ducati Team)のアンドレア・ドビツィオーゾ(Andrea Dovizioso、イタリア)が劇的な優勝を飾り、レプソル・ホンダ(Repsol Honda)のマルク・マルケス(Marc Marquez、スペイン)との年間優勝争いは、最終戦のスペインGPまでもつれることになった。

 スタートの直前に降った雨の影響で、セパン・インターナショナル・サーキット(Sepang International Circuit)の多くの場所に水が浮く中、ドビツィオーゾは冷静な戦略で先頭集団にとどまると、15周目のターン15でチームメートのホルヘ・ロレンソ(Jorge Lorenzo、スペイン)をかわし、そのまま今季6勝目を挙げた。

 最前列からスタートしたドビツィオーゾは、44分51秒497でフィニッシュし、0秒743差の2位に入ったロレンソと今季初となるドゥカティ勢ワンツーフィニッシュを果たした。モビスター・ヤマハ(Movistar Yamaha)のヨハン・ザルコ(Johann Zarco、フランス)が45分1秒236で3位に入った。

 ドビツィオーゾは「年間優勝の望みがつながってうれしい」と話し、ロレンソがチームの指令でトップを譲った可能性については「彼は先頭を失った。僕も何回も失った」とすぐに否定した。

 ロレンソは全力で勝利を目指していたが、15周目でブレーキをかけようとした際にグリップを失ったと話している。そして、ドビツィオーゾに勝たせるようチームから何か指示があったのではないかと問われると「本当に何も見ていない。雨の日は集中を失ったら走れない」と答えた。

「勝ちたかったけれど、無茶なことをするだけの覚悟はなかった。ターン15でグリップを失い、クラッシュすると思った。ドビツィオーゾに当たりたくはなかった」 (c)AFP/M JEGATHESAN