【9月1日 AFP】女子テニスのキャロライン・ウォズニアッキ(Caroline Wozniacki、デンマーク)は、ドーピング違反で出場停止処分を受けていたマリア・シャラポワ(Maria Sharapova、ロシア)が四大大会(グランドスラム)の復帰戦となっている全米オープンテニス(US Open Tennis Championships 2017)において、連日センターコートで試合を行っていることについて、大会主催者の判断は「受け入れられず、問題がある」と批判した。

 今大会に第5シードとして臨んだウォズニアッキは、自身の2回戦がアウトサイドコートに割り当てられたのに対し、グランドスラム通算5勝を誇る元世界1位のシャラポワの試合が、2戦連続で最も大きなアーサー・アッシュ・スタジアム(Arthur Ashe Stadium)で行われていることに怒りをあらわにした。

 自身も元世界1位でありながらグランドスラムでは無冠となっているウォズニアッキは、「第5シードの選手が、5番コートで午後11過ぎの第5試合に割り当てられるなんて受け入れられない。センターコートが完全にビジネス優先であることは理解できるが、運動能力向上薬を使用する違反を犯した人間があっという間に毎回センターコートで試合をするなんて問題がある」と反発した。

「示しがつかないことだし、故障から復活を目指している世界5位の選手は、5番コートよりも大きな場所がふさわしいはず。実際には広い17番コートに変更されて、素晴らしい雰囲気で試合に臨むことができたが、主催者側は今後どうすべきか考える必要がある」

 全米オープンでは2009年大会と2014年大会で準優勝を果たしているウォズニアッキは、31日の2回戦でエカテリーナ・マカロワ(Ekaterina Makarova、ロシア)に2-6、7-6(7-5)、1-6で敗れ、大会から姿を消した4人目のトップ10選手となった。

 一方、2006年大会覇者のシャラポワは、2万4000席を誇るセンターコートで行われた今大会の初戦で第2シードのシモナ・ハレプ(Simona Halep、ルーマニア)を倒し、その2日後には同じコートでハンガリーのティメア・バボス(Timea Babos)を退けた。

 昨年の全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2016)で行われた薬物検査で失格となり、15か月間の出場停止処分を科されていたシャラポワは、今年4月にツアー復帰を果たしたばかりとなっている。(c)AFP/Dave JAMES