【8月29日 AFP】女子テニス、元世界ランキング4位の伊達公子(Kimiko Date)が28日、9月に東京で開催されるジャパンウイメンズオープンテニス(Japan Women's Open Tennis 2017)を最後に現役を引退すると自身の公式ブログで表明した。

 絶頂期だった1996年に一度現役を退くも、2008年から再び復帰を果たしていた46歳の伊達は「ずっと勝負にこだわってきましたが、今は勝負をすることよりも毎日の体調を気にしながら練習の量、質を考えなければならない日が多くなってきています」とつづった。

 WTAツアー通算8勝を誇り、ウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon)でもベスト4に進出した実績を持つ伊達はまた「もう一度、思い切りコートを駆け巡り、自分らしい速い展開のテニスをしたい!という想いを断ち切ることは簡単なことではありませんでした」としながらも、「どこかでテニスに区切りをつけなければならない時があるのならばそれが今ではないかと思った」と続けた。

 身長163センチと小柄な伊達は、2016年の全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2016)後に2度の手術を膝に経験。不安視する周囲の声を覆して今年5月に復活していたが、その後も膝や肩の痛みに苦しんでいたという。

 最近の選手が武器とするパワーヒットとは対照的に、伊達はかつて主流だったロブやドロップショット、そして巧みなスピンを駆使するテニスで多くの記録を塗り替えてきた。

 2009年には韓国オープン(Hansol Korea Open 2009)でシングルスタイトルを獲得し、オープン化以降ではビリー・ジーン・キング(Billie Jean King)氏に次いでWTAツアー史上2番目の年長優勝を果たした。(c)AFP