デュラントがインドで子どもたちを指導、姚氏のような存在の出現に期待
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【7月29日 AFP】米プロバスケットボール協会(NBA)、ゴールデンステイト・ウォリアーズ(Golden State Warriors)のケビン・デュラント(Kevin Durant)が28日、インドでバスケットボール教室を開き、同国のバスケットボールが世界的な強豪としてクリケットを上回るには、まだ長い時間が必要であるという認識を示した。
ニューデリー(New Delhi)郊外の「NBAアカデミー」行われたクリニックで、デュラントは3459人の子どもたちを相手に、NBAいわくギネスブック(Guinness Book of World Records)に認定されるほどの過去最大規模を誇るバスケットボール教室の指導者を務めた。
クリニックにインド・プロバスケットボールリーグ(UBA)の各チームでプレーする選手たちもビデオで加わる中、28歳のデュラントは同国のバスケットボールがクリケットと同様に世界に通用するためには、じっくり時間をかけることが必要であることに加え、中国にとっての姚明(Yao Ming、ヤオ・ミン)氏のような存在を見つけることが必要だと語った。
自身の財団を通じてインドにバスケットボールのコート2面を寄付したデュラントだが、この国ではクリケットが1番であることを認識しており、記者会見では「クリケットの経験はないが、この国の文化にどれほど深く根付いているかは分かる」と述べた。
「バスケットボールが浸透するのは、しばらく時間がかかるだろう。だけど、いずれは始めていかなければならなかったし、これは素晴らしいスタートだ。この国でのバスケットボール人気は、まだ始まったばかりだ。とにかくじっくり継続していけば、もっと普及していくはずだ」
2015年のNBAドラフトでインド出身選手として史上初めて指名を受けたサトナム・シン・バマラ(Satnam Singh Bhamara)と、台湾プロバスケットボールリーグ(SBL)でプレーするインド系カナダ人のシム・ブラー(Sim Bhullar)に続く選手として、NBAアカデミーはすでに同国の若手選手の育成に取り組んでいる。
身長213センチのバマラは現在、ダラス・マーベリックス(Dallas Mavericks)傘下のチームで、NBAデベロップメントリーグ(NBADL)のテキサス・レジェンズ(Texas Legends)でプレーし、トップリーグに招へいされるのを待っている。
一方、身長226センチのブラーは、インド系では初のNBA選手としてサクラメント・キングス(Sacramento Kings)でプレーした実績を持ちつ。
29日には歴史的建造物タージマハル(Taj Mahal)を訪れる予定のデュラントは、インドには中国のバスケットボールを新たなレベルに押し上げた姚氏のような逸材を見つける必要があるとして、「それがかなえば完璧だ。2年前にマーベリックスに入団し、ここ数年はデベロップメントリーグでプレーしている選手も出てきた。これは大きなステップだった」と語った。
「シムのような選手も重要だ。自分と似たタイプの選手で国のレベルを向上させ、何かを成し遂げられる選手であることを世界に知らしめる存在だからね。今はこの2人がいる。これから2人が4人になり、4人が8人になっていくのも時間の問題だよ」 (c)AFP