【7月24日 AFP】(更新、写真追加)米テキサス(Texas)州サンアントニオ(San Antonio)で23日朝、スーパーマーケットチェーン「ウォルマート(Walmart)」の店舗の駐車場に止められ過熱状態となっていた大型トレーラーの内部に、移民とみられる大勢の人が詰め込まれているのが見つかり、これまでに9人が死亡したほか、30人が病院に搬送された。地元警察は人身売買の疑いがあるとみて調べを進めている。

 当局によると、病院に搬送された人々のうち17人が熱中症と脱水症のため重体となっている。同市警察のウィリアム・マクマナス(William McManus)署長は、トレーラーの運転手を拘束したと発表した。

 連邦検察当局の声明によると、トレーラーの中には少なくとも39人がいた。うち1人は現場近くの茂みで発見されたという。

 チャールズ・フッド(Charles Hood)消防署長によれば、学齢期の子ども少なくとも2人も含まれていた。マクマナス署長はCNNテレビに対し、死者は全員が成人男性だったと説明している。

 フッド署長の話では、トレーラーは空調が作動しておらず、車内にいた人々は「手で触れると熱かった」という。対メキシコ国境から車で約2時間の場所にあるサンアントニオではこのところ、暑くて乾燥した気候が続いていた。フッド署長は、車内の気温は65度前後に達していた可能性があると推測している。

 メキシコや中米から米国への危険な旅を試みる不法移民は年間数万人に上る。2003年には米国移住を試みテキサス州南部の国境地帯からヒューストン(Houston)に向かっていた19人が過熱状態のトレーラーの中で死亡する事件が起きた。(c)AFP