【5月17日 AFP】テニス、イタリア国際(Internazionali BNL d'Italia 2017)は16日、女子シングルス2回戦が行われ、第16シードのミリヤナ・ルチッチ(Mirjana Lucic-Baroni、クロアチア)と対戦したワイルドカード(主催者推薦)のマリア・シャラポワ(Maria Sharapova、ロシア)は、太もものけがを理由に第3セット途中で棄権した。

 左太ももにテーピングを巻いてプレーしたシャラポワは、4-6、6-3、2-1となった場面で棄権を申し出た。試合1時間前には全仏オープンテニス(French Open 2017)出場の可能性が絶たれていた元女王は試合後「左太もものけがで試合を棄権したことについて謝罪します。深刻でないことを確認するため、これから必要な検査を受けます」と声明で述べた。

 今大会で準決勝まで進出すればウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2017)の自力本選出場が可能だったが、この日の敗戦でその道も閉ざされた。

 全仏オープンを主催するフランステニス連盟(FFT)は同日、今月28日に開幕するローラン・ギャロス(Roland Garros、全仏オープン)では、シャラポワにワイルドカード(主催者推薦)を与えないことを発表しており、今回の敗戦はそれに追い打ちをかける形となった。

 少なくともウィンブルドン出場の可能性は残されているシャラポワだが、今年の全仏オープンでは四大大会(グランドスラム)通算5勝を誇る同選手のほか、妊娠中のセレーナ・ウィリアムス(Serena Williams、米国)と男子のロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)も欠場することになっている。

 FFTのベルナール・ジウディセリ(Bernard Giudicelli)会長は、フェイスブック(Facebook)のライブ動画配信「フェイスブックライブ(Facebook Live)」で、「ワイルドカードは故障から復帰した選手たちのためにある。ドーピング違反からの復帰のためではない」と述べていた。

「マリアと彼女のファンには非常に申し訳なく思う。彼らはとても残念がっているかもしれないし、彼女自身もがっかりしているかもしれない。しかしながら、ドーピングなしで競技が実施されるという高い基準を尊重するのが私の責任であり使命だ」 (c)AFP/Scott WILLIAMS