【5月13日 AFP】ドイツ・ブンデスリーガ1部、ボルシア・ドルトムント(Borussia Dortmund)のトーマス・トゥヘル(Thomas Tuchel)監督は12日、クラブのハンス・ヨアヒム・ヴェツケ(Hans-Joachim Watzke)最高経営責任者(CEO)との確執が表面化したことを受け、自身の今後については未確定であると語った。

 記者会見で来季も留任するかと問われたトゥヘル監督は、「私はそれについて口を開くにはふさわしい人物ではない。こういったことがあった1週間を過ごして、『これまでと同じようにわれわれは進んでいく』と口にするのは私にとっては愚直なことだろう。数週間前にその質問を受けていたら、私は『来季も私はここで指揮を執ると確信している』と応じていたかもしれない。今週は、うそや偽の言葉が多く出てきて、私の限界点を超えてしまった。難しいことだったが、自分の感情を押し殺さなければならなかった」とコメントした。

 現在リーグ3位につけるドルトムントは、来季の欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2017-18)本戦の出場権獲得へ歩みを進めるために、13日のFCアウクスブルク(FC Augsburg)戦での勝利が必要となるが、ピッチ外では指揮官とヴェツケCEOの間に亀裂が生じている。

 ユルゲン・クロップ(Jurgen Klopp)前監督の後任として15-16シーズンから指揮官に就いた43歳のトゥヘル監督は、契約を1年残している。

 しかし、ヴェツケCEOは先日、チームバスが爆発事件に遭遇した翌日に欧州チャンピオンズリーグ準々決勝第1戦に臨んだ決断をめぐり、トゥヘル監督との関係が緊張感に包まれていると明かしていた。

 チームが2-3でASモナコ(AS Monaco)に敗れた直後、43歳のトゥヘル監督は試合への出場に関する決断には「一切」関わっていないと主張したのに対し、ヴェツケCEOは事実ではないと反論していた。

 契約延長の交渉はシーズン終了後に行われるのが通例だが、それについてトゥヘル監督は落ち着いた様子をみせていた。

「契約延長は、ただ首にかけられるメダルやら証明書ではない。私は雇われの身で、自分たちの目標に向けて私はできることすべてをする」 (c)AFP