【5月9日 AFP】ドイツメディアは8日、同国ブンデスリーガ1部のボルシア・ドルトムント(Borussia Dortmund)を率いるトーマス・トゥヘル(Thomas Tuchel)監督が今季限りで退任する可能性があると報じた。

 ドルトムントのハンス・ヨアヒム・ヴェツケ(Hans-Joachim Watzke)最高経営責任者(CEO)は先日、チームバスが爆発事件に遭遇した翌日に欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2016-17)準々決勝第1戦に臨んだ決断をめぐり、トゥヘル監督との関係が緊張感に包まれていると明かし、クラブ内での確執が表面化していた。

 チームが2-3でASモナコ(AS Monaco)に敗れた直後、43歳のトゥヘル監督は試合への出場に関する決断には「一切」関わっていないと主張したのに対し、ヴェツケCEOは事実ではないと反論していた。

 独紙ビルト(Bild)は8日、「ヴェツケCEOとの対立で、トゥヘル監督に勝ち目はない」と伝える一方で、地元紙WAZは、ドルトムントのラインハルト・ラウバル(Reinhard Rauball)会長が両者の対立を受けて同CEOを支持していると報道。同会長は複数メディアに対し、「ハンス・ヨアヒム・ヴェツケは、これまでずっと難しい状況に直面したときは、自分のことを考えるのではなく、クラブを第一に考えてきた」と語った。

 トゥヘル監督が2018年の契約満了を待たず、数週間のうちにクラブを離れるとみられるドルトムントは現在リーグ3位につけており、欧州チャンピオンズリーグの自動出場権獲得に近づいている。(c)AFP