■「いかさま」との批判も

 ジルさんは、「年に2~3回の巡礼」を行っており、「毎回必ず1人だけのため」だとしている。

 依頼主は全員ポルトガル語話者で、ジルさんのウェブサイト経由で連絡を取る。条件が合えば、依頼主が料金を振り込み、ジルさんがそれを受け取る。巡礼を終えると、ルート上の公式スタンプの押印を受けた証明書を依頼主に送付する。

 しかしジルさんの巡礼代行業に対しては、ソーシャルメディア上で「猛烈な批判」が集まっている。ジルさんは、「人は時に非常に攻撃的になる。私のことを知りもしないで」と嘆く。

 今回の巡礼は誰のために行っているのだろうか? ジルさんは多くは語らず、スマートフォン用のメッセンジャーアプリ「ワッツアップ(WhatsApp)」を通じてコンタクトがあった女性とだけ明かしている。

 ジルさんは「先入観にとらわれたくないので、原則として依頼の理由は聞かないことにしている」と語った。(c)AFP/Brigitte HAGEMANN