■「どこで区切りをつける?」

 世界ランク1位のダスティン・ジョンソン(Dustin Johnson、米国)も、優勝した昨年の全米オープン選手権(2016 US Open Championship)の最終ラウンドで1罰打を科された経験がある。一時はルール委員からプレー続行を許されたにもかかわらず、同選手はその後、5番ホールで違反を犯していた可能性を指摘された。

 ファウラーは、「過去にも試合を台無しにするような、いくつかの事例を見てきた。電話や電子メールを使ったり、関係者に連絡を取ったりして違反を指摘できるスポーツなんて他にない」と話した。

「だから、今回の処分については本当に残念だ。僕の意見としては、問題が起きたら24時間以内、その日うちに対処すべきだ。スコアカードにサインしたら、それで決まりなんだ」

 ファウラーはまた、ビデオ判定がどこまで続くことになるのか疑問だとしている。試合後あるいは数年後でも違反が発覚すれば、選手は勝利をふいにする可能性があるのだろうか?

「大会が終了して月曜日に何か指摘されるようなことがあれば、僕らはどこで区切りをつければいい?木曜日に起きたことについて日曜日に指摘されたら、さかのぼってペナルティを受けなければならないのか?」

「日にちをさかのぼって選手のあらゆるプレーを見直したり、何年もかけたりすればルール違反は見つかる。そういう方針で行っていくというなら、僕はノーと言うつもりはない」

 しかし、トーマスは全員が平等にカメラで監視されているわけではないため、そのような判定は不公平だとして、「一流選手でなければテレビには映らない。ビデオ映像の証拠がない選手も出てくる可能性がある」と指摘した。(c)AFP/Jim SLATER