【3月28日 AFP】国連人口基金(UNFPA)は27日、内戦が続くイエメンで昨年1年間に女性や少女に対する暴行事件が1万件以上報告されたと発表した。

 イエメン内戦は、サウジアラビア主導の連合軍が政府側を支援する形で軍事介入してから2年目を迎えており、UNFPAによると、この2年間で性に基づく暴力事件は63%以上増加しているという。

 UNFPAは昨年1万件以上の暴行事件が報告されたことについて、「レイプやドメスティックバイオレンス(DV)、強制による児童婚、身体的および心理的な虐待や外傷行為がさらに頻発しており、2年前と比べ、女性と少女に対する暴力行為が増加している」と警鐘を鳴らした。

 UNFPAはまた、イエメン国内で人道支援を必要とする人の数が今月1880万人に達し、うち1030万人が緊急の援助を必要としていると指摘。「食糧不足の深刻化により、妊娠中の女性110万人が栄養失調に陥っている」と訴えた。

 国連(United Nations)によると、サウジ主導の連合軍が内戦に介入した2015年3月以降、イエメンでは7700人以上が死亡し、300万人以上が避難を余儀なくされた。(c)AFP