【3月25日 AFP】中央アフリカの中部バンバリ(Bambari)で今月21日以降、3つの村が武装勢力に襲撃され、少なくとも50人が死亡し、数十人の負傷者が出ている。自宅を避難した地元住民らがAFPに証言した。

 避難してきた地元住民の一人によると、攻撃してきたのはイスラム教徒主体の武装勢力連合「セレカ(Seleka)」の元戦闘員らが結成した「中央アフリカ平和連合(UPC)」のメンバーで、「地元民に報復攻撃を繰り返している」という。

 一方、UPC側は今回の攻撃への関与を否定。情報筋によると、村を襲っているのは「中央アフリカ再生人民戦線(Popular Front for the Rebirth of the Central African Republic)」と呼ばれるセレカ系の対立組織で、UPCの陣地を狙って襲撃しているという。

 世界最貧国の一つである中央アフリカは、2013年に始まったイスラム教系とキリスト教系の武装勢力の3年に及ぶ内戦から立ち直ろうともがいている。

 昨年3月に就任したフォスタンアルシャンジュ・トゥアデラ(Faustin-Archange Touadera)大統領は平和への移行を主導することを託されているが、国内の大半は今なお武装勢力に支配されている。(c)AFP