【10月15日 AFP】中央アフリカ中部のカガバンドロ(Kaga Bandoro)で12日、イスラム教徒を中心とする民兵組織が民間人を襲撃し、30人が死亡、57人が負傷した。 国連中央アフリカ多面的統合安定化ミッション(MINUSCA)が13日発表した。

 かつて武装勢力連合「セレカ(Seleka)」だった組織の1人が他の3人と共に地元ラジオ局から発電機を盗もうとして殺害されたことをきっかけに襲撃が起きた。民兵は国連(UN)やNGOの施設の構内で略奪も行った。平和維持軍が急行して民兵12人を殺害した。

 世界の貧困国の一つ、中央アフリカでは2013年3月、イスラム教徒を主とするセレカによって、キリスト教徒のフランソワ・ボジゼ(Francois Bozize)大統領が失脚させられて以降、宗教間の対立が激化し、1万2000人規模の国連平和維持軍が派遣されている。武装勢力は首都バンギ(Bangui)からは駆逐されてきたが、地方部では今も事件を起こしている。

 国連人道問題調整事務所(OCHA)によると、現地の情勢のため12万人への食糧支援、また7万人以上の国内避難民支援に支障が出ている。(c)AFP