米メルク、アルツハイマー病治療薬の臨床試験を中止 期待から一転
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【2月16日 AFP】(訂正)米製薬大手メルク(Merck)はこのほど、アルツハイマー病の治療に期待がもてるとしていた薬剤の臨床試験を中止すると発表した。薬に効果がないことが研究で明らかになったのだという。
中止が発表されたのは、アルツハイマー病の治療薬として開発されていたベルベセスタット。14日に発表された声明でメルクは、「肯定的な臨床結果が得られる可能性はほぼ皆無」との外部機関の調査結果を受け、軽度から中程度のアルツハイマー病患者を対象に行われていた臨床試験を打ち切る決定を下したと明らかにした。
その一方で「病状がそれほど進行していない患者」を対象した別のベルベセスタットの研究は継続するとしており、2019年には結果が出る見通しとした。
同社は昨年11月、患者32人を対象としたベルベセスタットの予備臨床試験の結果を発表し、その内容については「期待がもてる」としていた。
ベルベセスタットは、BACEIとして知られる酵素を阻害し、ベータアミロイドと呼ばれるタンパク質の量を減らす働きがあるとされている。
アルツハイマー病は、タンパク質が凝集したアミロイド斑(プラーク)が脳にダメージを与え、記憶力などの認知能力に悪影響を及ぼすことが知られている。酵素はこのタンパク質の生成に大きく関わっている。(c)AFP