【1月10日 AFP】韓国の朴槿恵(パク・クネ、Park Geun-Hye)大統領の退陣を求める抗議集会で先週、焼身自殺を図った僧侶(64)が搬送先の病院で9日、死亡した。病院側が10日、明らかにした。

 僧侶はソウル(Seoul)中心部で7日夜、11週目に入った大規模な朴氏退陣要求デモの最中、自らの体に自ら火をつけた。集会には数十万人規模の参加者が集まっていた。

 治療を行っていたソウル大学病院(Seoul National University Hospital)の説明によると、僧侶は顔と全身に重度のやけどを負っており、9日夜に死亡した。

 この僧侶は「チョン・ウォン(Jung-Won)」という法名で、不正疑惑の渦中にある朴大統領を「国家反逆」の罪で逮捕するよう求めるメモを残していたという。また聯合(Yonhap)ニュースによると、僧侶は慰安婦問題についても日韓合意を受け入れた朴氏を「売国奴」と非難していたという。

 大韓仏教曹渓宗(Jogye Order)の社会的公正委員会は「高僧チョン・ウォンは朴大統領辞任の要求を含んだ民衆の気持ちを伝えるため、自らの命を犠牲にした。このように人々の命が失われないよう、また国全体がいち早く安定するよう願う」との声明を発表した。(c)AFP