【1月6日 AFP】米政府は5日、国際テロ組織「アルカイダ(Al-Qaeda)」の指導者だった故ウサマ・ビンラディン(Osama bin Laden)容疑者の息子ハムザ・ビンラディン(Hamza bin Laden)容疑者を「国際テロリスト」に指定したと発表した。米政府管轄下の資産凍結などの措置が取られる。

 20代半ばから後半とみられるハムザ容疑者は、2011年5月2日に米軍特殊部隊によって父親のウサマ・ビンラディン容疑者が殺害されて以降、アルカイダの広報宣伝担当者として積極的な役割を果たすようになった。

 ウサマ・ビンラディン容疑者の死亡後、同容疑者の副官だったエジプト人のアイマン・ザワヒリ(Ayman al-Zawahiri)容疑者がアルカイダの組織を引き継いだが、ハムザ容疑者も支持者らに向けて音声メッセージを出したことがある。

 2001年9月11日の米同時多発攻撃を指示したウサマ・ビンラディン容疑者の死亡から丸5年を迎えた昨年、専門家の間ではハムザ容疑者がアルカイダ内で頭角を現してきたとの見方が出ていた。

 米財務省の制裁対象リストではハムザ容疑者について、1989年にサウジアラビアのジッダ(Jeddah)市で生まれたと推定している。母親はウサマ・ビンラディン容疑者の3人の妻の一人でサウジアラビア人のハイリア・サバル(Khairiah Sabar)。

 国務省令はハムザ容疑者を「特別指定の国際テロリスト」に含め、同容疑者が米管轄域内に保有する資産を凍結する。(c)AFP/Dave Clark