【12月16日 AFP】南米ボリビアのラパス(La Paz)で15日、来年遠征に出発する予定の手製の船「ビラコチャ3世(Viracocha III)」が披露され、先住民アイマラ(Aymara)の人たちが「パチャママ(Pachamama、母なる大地の意)」に感謝する儀式を行った。植物のガマを素材とした全長18メートルの「ビラコチャ3世」は、来年1月にチリ北部アリカ(Arica)を出航し、半年かけて1万カイリ離れたオーストラリアのシドニー(Sidney)を目指す。

 遠征プロジェクトを支援する米生物学者のフィル・バック(Phil Buck)氏が目指すのは、南米とオーストラリア大陸間を移動した祖先の航海を再現することと、ボリビアとペルー間の標高3800メートルの高地にあるチチカカ湖(Lake Titicaca)周辺に根付いた固有の文化を再評価することだ。(c)AFP