【12月9日 AFP】「台湾の民主主義を体感してみたかった」――。台湾当局は9日、手製の発泡スチロール製の筏(いかだ)を使って中国本土から海を渡って来た男を、密入国の容疑で逮捕したと発表した。

 地元当局の発表によると、逮捕されたのは中国北西部新疆ウイグル自治区(Xinjiang Uighur Autonomous Region)出身の郭智勇(Guo Zhiyong)容疑者(35)。新疆から本土南東部沿岸のアモイ(Xiamen)まで列車で行き、そこから数キロ沖にある台湾・金門(Kinmen)島に7日、手製の筏で5時間かけてたどり着いたという。

 調べに対し郭容疑者は、台湾の民主主義に敬服しているため台湾を訪れたかったと説明。中国と台湾は1つの国であり不法入国ではないと主張しているという。郭容疑者がウイグル自治区の少数民族であるかや同容疑者の今後の処遇などについて、当局は明らかにしていないが、台湾では通常、本土からの不法移民は送還している。(c)AFP