【12月15日 AFP】欧州王者として16クラブW杯(2016 FIFA Club World Cup)に出場するレアル・マドリード(Real Madrid)のジネディーヌ・ジダン(Zinedine Zidane)監督は14日、クリスティアーノ・ロナウド(Cristiano Ronaldo)がクラブを再びタイトル獲得に導き、自身がバロンドール(Ballon d'Or)にふさわしいことを証明したくてうずうずしていることを明らかにした。

 ポルトガル代表のロナウドは、12日に自身4回目となるバロンドールに輝いたばかりで、15日の準決勝でクラブ・アメリカ(Club America、メキシコ)と対戦する今大会でもレアルの攻撃陣をけん引することが期待されている。

 記者会見に臨んだジダン監督は「クリスティアーノのモチベーションは非常に高い。いつもどおりね。彼のやる気は親善試合であったとしても変わらないだろう。そういう選手なんだ」と語った。

「レアルには偉大な選手がたくさんいるが、それでも一人の選手がこれだけの賞を勝ち取るのはそうあることではない。4回のバロンドール獲得は輝かしい偉業だし、簡単なことではない。彼が築いてきたものは驚異的で、おそらく5回目の受賞も果たすだろう」

 2016年のロナウドは、レアルを通算11回目の欧州王者に導くと、ポルトガル代表としても欧州選手権(UEFA Euro 2016)のタイトルを奪取。そしてすばらしい1年の締めくくりにバロンドールを獲得し、史上最多5回の受賞を誇るリオネル・メッシ(Lionel Messi)との差を縮めた。

 最近の脱税疑惑報道により、喜びに水を差された形となっているロナウドは、フランスのサッカー専門誌「フランス・フットボール(France Football)」のインタビューで、メッシと同僚だったら自分の方がタイトルを多く勝ち取れたはずだと話している。

「僕らが同じチームにいれば、おもしろいことになっていただろうね。個人的には、偉大な選手は一緒にプレーすべきだと思う。もし僕らが同じチームだったら、僕の方が彼よりも多くバロンドールを取っていたと思うよ」

「もちろん、それほど差はないだろうけどね。メッシが素晴らしい選手なのは誰もが知っていることだ。何しろバロンドールを5回も取っているんだから」

 ジダン監督はまた、主将のセルヒオ・ラモス(Sergio Ramos)のクラブ・アメリカ戦欠場を明かし、「プレーしないと思う。深刻な状態ではないが、長時間のフライトで少し疲れているし、リスクは冒したくない。決勝を見据えて休ませる」とコメントした。

 レアルは現在、スペイン1部リーグで首位に立ち、クラブ記録となる公式戦35試合無敗を継続中。今大会で優勝を飾れば、最近3年で2回目のクラブW杯制覇、前身の大会から数えると通算5回目の大会制覇を達成する。

 14日に行われた準決勝では、Jリーグ1部(J1)王者の鹿島アントラーズ(Kashima Antlers)が3-0でアトレティコ・ナシオナル(Atletico Nacional、コロンビア)を破って決勝へ進出した。大番狂わせがなければ、レアルは決勝で鹿島と対戦する。(c)AFP/Alastair HIMMER