【12月14日 AFP】アフガニスタンの第1副大統領とその護衛たちが政敵を拘束し、性的暴行を加えたとの疑惑が浮上し、同国と同盟関係にある西側諸国は13日、アフガニスタン政府に対し捜査を求めた。

 かつて軍閥の長として多くの戦争犯罪に関わった疑いがもたれているアブドルラシド・ドスタム(Abdul Rashid Dostum)第1副大統領は先月、同国北部のジョズジャン(Jowzjan)州で、動物の死骸を奪い合う騎馬競技「ブズカシ(Buzkashi)」の試合中、護衛に命じて同州の元知事アフマド・イシチ(Ahmad Ishchi)氏を拘束したとされている。

 また、ドスタム氏は自身が所有する屋敷内にイシチ元知事を5日間拘束。元知事は拷問を加えられ、肛門性交を強要されたという。

 イシチ元知事は14日、地元テレビ局トロ(TOLO)の取材に対し、ドスタム氏は「馬の足元にお前を投げ入れ、お前を下敷きにしてブズカシを行う」と脅したと話した。またドスタム氏は、10人の部下に対して元知事の「肛門が破裂し出血する」まで肛門性交をするよう命じたという。

 ドスタム氏側は同氏の名誉を汚すための陰謀であるとしてコメントを拒否したが、米国を含む同盟諸国は徹底的な調査を求めている。さらにオーストラリア、カナダとともに欧州連合(EU)も、イシチ元知事に対する「嫌悪を催させる人権侵害と虐待」について「公正で透明性のある調査」を行うよう要求した。(c)AFP