【12月12日 AFP】ドイツ・ブンデスリーガが、2017-18シーズンから映像判定の導入に踏み切ることになった。同国サッカーリーグ機構(DFL)の審判部門を統括するエルムト・クルグ(Helmut Krug)氏の談話で明らかになった。

 国際サッカー連盟(FIFA)の元審判員でもあるクルグ氏は、独スポーツ通信社SIDに対し、「すべての条件が整えば、2017-18シーズンからビデオ判定を実施していく」とすると、「これからレフェリーと映像副審(video assistant referees、VAR)の連携を構築していくことになる。今後はビデオ判定によって、レフェリーの決断が左右される可能性がある」と語った。

 VARはPKやFK、そしてオフサイドなどにつながる難しい判断を迫られる際に、審判を援助する役割を果たすことになっており、そのテクノロジーは現在、独国内や日本で開催されている16クラブW杯(2016 FIFA Club World Cup)で試験運用されている。

 サッカーのルール改正などを行う独立機関、国際サッカー評議会(IFAB)は今年3月、ビデオ判定について2年間の試験導入を承認。これまでドイツをはじめ、フランス、オーストラリア、ブラジル、イタリア、ポルトガル、そしてオランダなどが、テストの実施国として選ばれている。

 独ケルン(Cologne)のトレーニングセンターでは、ブンデスリーガのレフェリーが過去に物議を醸した場面を見直しながら、映像判定システムを利用しており、DFLとしては来季開幕から同システムの運用を目指している。

 クルグ氏は、「まだレフェリー全員のトレーニングを行っている最中であり、2段階の練習を積んでいるところだ。今後はピッチ上で、全面的にビデオ判定を実施していかなければならない」とコメントした。

 ビデオ判定の導入については、FIFAのジャンニ・インファンティーノ(Gianni Infantino)会長も、2018年のロシアW杯(2018 World Cup)での採用に積極的な姿勢を示している。(c)AFP