【11月30日 AFP】東京都の小池百合子(Yuriko Koike)知事は29日、2020年東京五輪のボート、カヌー・スプリントの競技会場について、建設費用を見直したうえで、移転を見送ることを決定。一方、新設と既存施設の活用で意見が二分するバレーボール会場については、決断を1か月先送りするとした。

 東京五輪開催をめぐっては、予算が300億ドル(約3兆1800億円)に上り、当初の4倍および2012年ロンドン五輪のほぼ3倍にまで膨れ上がっているとの指摘が影を落としてきた。

 コスト削減を目指し、東京都、国際オリンピック委員会(IOC)、大会組織委員会、日本政府による4者協議が行われたこの日、小池氏は、ボートとカヌー・スプリント競技は東京都で実施するとしたうえで、建設予算は大幅に削減すると誓った。

 小池都知事はこれまで、東京都から宮城県に競技会場を移す提案をしていたが、大会関係者からは、施設の変更はさらなるコストの増加を招くなどとして批判の声が上がっていた。

 一方、東京都に新設するか、横浜市にある現存の施設を生かすかで意見が分かれるバレーボール会場については、結論を1か月先送りすると明かした。また、新設予定の水泳会場に関しては、当初案では2万席としていた客席数を1万5000席に減らすべきと主張している。(c)AFP