【11月8日 AFP】総合格闘技(MMA)界のスター選手であるジョン・ジョーンズ(Jon Jones)に対し、運動能力向上剤が含まれていた精力剤を摂取するドーピング違反を犯したとして、1年間の出場停止処分を言い渡されていたことが7日に判明した。

 総合格闘技大会「UFC(Ultimate Fighting Championship)」のライトヘビー級暫定王者であるジョーンズは、今年7月に行われた「UFC200」のイベント前に行われた検査で、問題の薬物に陽性反応を示した。29歳のジョーンズに対する処分は、検査当日にさかのぼって適用されるため、2017年7月には再び参戦が認められる。

 ジョーンズの問題を審議した3人の委員は、同選手が過失により薬物を摂取したことに納得しており、MMAの専門サイトMMAFighting.comによれば、スポーツコンサルタント会社のマクラーレン・グローバルスポーツソリューション(MGSS)に所属する同委員の一人は、「提出された証拠では、当該選手は不正行為をはたらいていない」と述べているという。

「彼は摂取した錠剤に、禁止薬物もしくは運動能力を向上させる物質が含まれていたことを知らなかった。しかしながら、(問題の薬を使用する)今回の軽率な行為により、彼は1年間の資格停止処分に加え、概算で900万ドル(約9億4000万円)の損失を被ることになった」

「これで自身が目を覚まし、同じスポーツに参戦するほかの選手への注意喚起として、彼は処分を受け入れた」

 ジョーンズは今年6月の検査でも、体内のテストステロン値を上げるクロミフェン(clomiphene)とレトロゾール(letrozole)に陽性反応を示し、ネバダ州立体育委員会(NSAC)から出場停止処分を科されている。(c)AFP