【10月24日 AFP】イラク治安部隊は24日、同国北部キルクーク(Kirkuk)に対するイスラム過激派組織「イスラム国(IS)」による大規模な奇襲攻撃を終結させた。

 キルクーク県のナジュムッディーン・カリーム(Najmeddin Karim)知事はAFPの取材に対し、「攻撃は終結し、市内は現在、通常の状態に回復している」と述べた。3日間の戦闘でIS側は少なくとも74人が死亡したという。一方で政府側では治安部隊を中心に46人が死亡したものの、今回の襲撃の首謀者を含む複数のIS戦闘員を治安部隊が拘束した。

 この首謀者による最初の供述で、21日にキルクークを襲撃したIS戦闘員は100人前後だったことが判明した。うち何人かは工作員として、キルクークの民兵組織などに入り込んでいた。

 首都バグダッド(Baghdad)の北方約240キロに位置するキルクークへのISの攻撃は、ISの主要な拠点都市としては同国最後となったイラク第2の都市、モスル(Mosul)で奪還作戦を展開する政府軍の注意をそらす狙いだったとみられている。(c)AFP