【10月23日 AFP】米プロバスケットボール(NBA)でリーグ歴代1位のレギュラーシーズン73勝を記録したチームに、スーパースターのケビン・デュラント(Kevin Durant)を加えたらどうなるか?――それは、スーパーチームの誕生と言えるだろう。

 その呼び声にふさわしいゴールデンステイト・ウォリアーズ(Golden State Warriors)は、このオフシーズンにオクラホマシティ・サンダー(Oklahoma City Thunder)から得点王通算4回の実績を誇るデュラントの獲得に成功し、2年総額5430万ドル(約54億円)で契約。デュラントは「新鮮な気持ちだ。とても楽しみにしている。本当にわくわくしてるよ」とコメントしている。

 昨季のNBAファイナル第7戦で、クリーブランド・キャバリアーズ(Cleveland Cavaliers)に敗れたウォリアーズは、2年連続でレギュラーシーズン最優秀選手(MVP)に輝いたステフェン・カリー(Stephen Curry)と3ポイントシュートの名手クレイ・トンプソン(Klay Thompson)のバックコート陣に加え、ドレイモンド・グリーン(Draymond Green)とアンドレ・イグダーラ(Andre Iguodala)というずば抜けた才能を持つフロントコート陣を擁する強力ラインナップに、2014年のレギュラーシーズンMVPに選ばれたデュラントを補強した。

 ウォリアーズでガードのショーン・リビングストン(Shaun Livingston)は、「ケビンが加わったおかげで、チームの危険度としては昨年よりも今年のほうがさらに増した」と述べている。

 昨季のウォリアーズは、レギュラーシーズン歴代最高成績の通算73勝9敗を記録し、ファイナル(7回戦制)でも戦績を3勝1敗でリードしていた。ところが、レブロン・ジェームズ(LeBron James)が奮闘したキャバリアーズにNBA史上最大の逆転劇を演じられ、タイトルを逃した。

 カリーは「第7戦のことを考えながらドアをくぐりたくない。だけど、コートを去りながら感じたことは忘れてはならない。個人的にもチーム全体でも、さらなる高みに上るために、夏の間ずっとやってきたことを覚えておかなければ」と語った。

 各球団のゼネラルマネジャー(GM)に対するアンケート調査では、来年6月のファイナルは3年連続でウォリアーズとキャバリアーズの対決となり、いわゆるヘビー級タイトルマッチ3部作の完結編になると予想されている。

 カリーが連覇を逃したことについて、「昨年よりも、自分たちへの重圧は低い」とリベンジを誓っている一方で、ウォリアーズはリザーブの選手をまとめて放出したほか、ここ6年間でウエスタンカンファレンス決勝に4度進出しながら、タイトルには手が届いていないダラス・マーベリックス(Dallas Mavericks)に、オーストラリア出身のアンドリュー・ボーガット(Andrew Bogut)をトレードしてサラリーキャップに余裕を作り、デュラントを獲得した。

「とにかく上を目指すだけ」と語っていたウォリアーズのボブ・マイヤーズ(Bob Myers)GMは、「まさか、これほどレベルが上がるとは」と明かした。