【10月20日 AFP】(更新、写真追加)大型で猛烈な勢力に発達した台風22号(アジア名:ハイマー、Haima)は19日夜、フィリピン北部に上陸し、20日までに少なくとも8人が死亡した。他にも多数の家屋が損壊し、学校の屋根が飛ばされ、大木が根こそぎにされるなどの被害が出ている。

 ハイマーはルソン(Luzon)島北部のカガヤン(Cagayan)州に現地時間19日午後11時(日本時間20日午前0時)ごろ上陸。当局によると、ハイマーは夜通しルソン島北部の山地や農業地帯を横断し、土砂崩れで少なくとも4人が死亡するなど、20日朝までに広範囲に被害をもたらした。

 マニラ(Manila)の災害情報調整センターのエドガー・アラン・タベル(Edgar Allan Tabell)氏によると、これまでに8人の死亡が確認されたという。

 ハイマーはフィリピンを直撃した台風としては過去最強クラスで、風力は7350人が犠牲になった2013年の台風30号(アジア名:ハイエン、Haiyan)に匹敵する強さに達した。

 ルソン島北部の主要都市の一つで人口13万人のイラガン(Ilagan)在住の大学教員はAFPの電話取材に対し、「コメやトウモロコシは見渡す限りひしゃげている」「多くの家が破壊されていて、学校の建物が大きな木の下で押しつぶされているのも見た」と証言した。「私の家も土台から引き離されるようだった」と恐怖を振り返った。(c)AFP