【10月17日 AFP】(写真追加)ナイジェリア北東部チボク(Chibok)の学校から2014年にイスラム過激派組織ボコ・ハラム(Boko Haram)により拉致された女子生徒200人以上のうち、解放された21人が16日、家族との再会を果たした。

 首都アブジャ(Abuja)で開かれたキリスト教形式での式典に出席した一人の少女は、40日間食べ物なしで生き延びたとしながら、「森の中にいた時、飛行機からの爆弾がすぐ近くに落ちたこともあった。けがはしなかった」と述べた。

 式典の途中で少女らの親族が到着し、2年ぶりの再会を果たした。親たちは涙ながらに娘たちを抱きしめた。

 式典は女子生徒らの解放の交渉を行ったナイジェリアの治安部隊によって催された。拉致された女子生徒の多くはキリスト教信者だったが、人質となっていた間に強制的にイスラム教に改宗させられたという。

 当初、女子生徒276人が拉致されたが、直後に数十人が脱走。今年に入ってからは、4か月の乳児を抱く19歳の少女が見つかっていた。

 ライ・モハメド(Lai Mohamed)情報相は、「すべての少女が解放されるまで」交渉を続けるとしながら、「近く、今回より多の人質が解放されるだろう」と述べた。

 ナイジェリアのムハマドゥ・ブハリ(Muhammadu Buhari)大統領は、ボコ・ハラムから広い地域を奪還したが、拉致された少女たちを取り戻せなかったことで激しい批判を浴びていた。拉致された少女らは、同国内にイスラム原理主義国家の樹立を狙うボコ・ハラムの蛮行の象徴となった。(c)AFP