【10月7日 AFP】ベネズエラ出身の元ミス・ユニバース、アリシア・マチャド(Alicia Machado)さんに対する米大統領選共和党候補のドナルド・トランプ(Donald Trump)氏の暴言について、今年のミス・ベネズエラが6日、同候補の意見には「同意できない」とコメントした。マチャドさんはミス当時、トランプ氏から「太っていると侮辱された」と主張していた

 2016年のミス・ベネズエラに選ばれたケイシ・サヤゴ(Keysi Sayago)さん(23)は、選出翌日に首都カラカス(Caracas)で開かれた記者会見で、「あの人の意見には同意はできないが、わたしたちは寛容さを持って皆の意見を尊重しなければならない」と述べた。

 1995年にミス・ベネズエラとなり、翌年ミス・ユニバースに選ばれたマチャドさんは、米大統領選民主党候補のヒラリー・クリントン(Hillary Clinton)氏が対立候補のトランプ氏による女性蔑視の一例としてその名を取り上げて以降、米選挙戦での注目を一気に集めている。

 先週のテレビ討論会でクリントン氏は、コンテスト優勝後のマチャドさんの容姿について、トランプ氏が公然とマチャドさんを侮辱したことを厳しく批判した。

 マチャドさんは、ミス・ユニバース大会の運営会社を所有していたトランプ氏から、ミス在任中に言葉の暴力を受けたと主張。体重のことで「ミス子豚」と呼ばれたり、中南米出身との理由から「ミス家政婦」と呼ばれたりしたと公表している。

 これに対しトランプ氏は、深夜にツイッター(Twitter)に投稿した長文のメッセージで、マチャドさんを「不快感極まる」と中傷し、有権者に対して「(マチャドさんの)セックスビデオや過去を調べてみろ」と促すなど、論争はさらにエスカレートした。

 この問題をめぐって記者からの質問が殺到したが、サヤゴさんはこの論争に加わることを避け、「私は(トランプ氏の意見に)同意しない。でもそれを尊重する」と繰り返すにとどめた。

 ベネズエラは、過去に7人のミス・ユニバースを輩出している。最多は米国で、これより1人多い。(c)AFP