■中国サッカーの強化にもイングランドはいい手本

 中国では現在、習近平(Xi Jinping)国家主席が中国でのW杯(World Cup)開催、そして最終的なW杯制覇を国家の優先課題に掲げている。デロイトのブリッジ氏は、イングランドのサッカーから、中国サッカーの発展に必要なことが多く学べると話している。

 マンチェスター(Manchester)には今週、中国から数多くのサッカー関係者が実地調査に訪れ、SoccerExに参加するだけでなく、地元クラブの見学も行った。

「草の根的なサッカーの普及の仕方を知ることで、イングランドではそのためにどんなことをやっていて、どんなことをやっていないか、多くが学べます。彼らはピッチの内外で、成功事例を知りたがっています」

 スペインも中国サッカーの発展に貢献している国の一つで、中国教育部の要請でスクールにコーチを派遣している。現役時代はマラガ(Malaga CF)やレアル・マドリード(Real Madrid)でプレーし、現在はスペイン1部リーグで国際プロジェクトの統括本部長を務めるフェルナンド・サンス(Fernando Sanz)氏はこう語る。

「サッカー発展プロジェクトの一環で、われわれはこれまで40人のコーチを中国へ派遣しました。契約も更新して、来季は53人を送る予定です。そのほかにも、プロ・アマ双方のレベルにおいて、われわれのリーグの組織の仕方をスーパーリーグ側に示しています」

 ブリッジ氏は、各国リーグの格付けについて、中国スーパーリーグはこれから上位に食い込んでいける可能性があると考えている。

「プレミアリーグ、スペイン1部リーグ、そしてブンデスリーガ1部は最上位です。しかしその下では、たとえばスコットランドのようなかつて非常に強かったリーグが苦しんでいます。ですから、中国スーパーリーグが世界のトップ10に割って入るチャンスはあります」

(c)AFP/Pirate IRWIN