【9月18日 AFP】男子テニス国別対抗戦のデビスカップ(Davis Cup 2016)で、決勝進出に王手をかけているアルゼンチンだが、2日間で合計8時間もプレーしたエースのファン・マルティン・デルポトロ(Juan Martin Del Potro)が、勝敗を左右するかもしれない3日目の最終戦を疲労困憊(こんぱい)のため欠場する可能性が高まっている。

 英国とアルゼンチンの準決勝は、2日目終了時点でアルゼンチンが2勝1敗と先行している。18日はアンディ・マレー(Andy Murray、英国)とギド・ペラ(Guido Pella、アルゼンチン)、カイル・エドモンド(Kyle Edmund、英国)とデルポトロの試合が予定されており、順当であればマレーの勝利が濃厚なため、最終戦が勝負を決める大一番になるとみられている。

 しかし、今夏のデルポトロはリオデジャネイロ五輪で決勝進出を果たすと、さらには全米オープン(US Open Tennis Championships 2016)で準々決勝まで勝ち残るなど、ここまでハードスケジュールを消化しており、デルポトロは現在、引退の恐れもあった手首のけがから復活する途中だと考えており、長期的な体の状態を気にかけているという。

 初日のシングルスでは5時間以上に及ぶ長丁場の末、フルセットでマレーを破った27歳のデルポトロは「明日のことは考えていない」と明かし、「最初のペラは相手のナンバーワンと戦わなければならないけれど、彼が勝利して決まる可能性だってある」と語った。

「もちろん体の状態が気になっているのはたしかだ。それは当然だよ。2日で8時間もプレーするとは思ってもいなかった。復活の途上にある現時点では、すでに十分な時間だ」

「ここまではすごく順調で、このレベルでプレーできるとは思っていなかった。この2か月で世界のトップ4全員から勝利を収めることができた。だけど、一番の目標はけがなくシーズンを終えることだ」

「こういう状況で自分の体に何かが起きれば、大きく落胆すると思う。だから体を大事にしたい。ここまで戻ってくるのに、長い時間を費やし、すごく苦しい戦いを乗り越えてきたんだ」

「これは僕にとって新しいキャリアの始まりにすぎない。あとほんの数試合ではなく、これから何年もプレーしたい」

 デルポトロが出場を見送った場合、アルゼンチンはフェデリコ・デルボニス(Federico Delbonis)かレオナルド・メイヤー(Leonardo Mayer)がエドモンドと対戦すると予想されている。(c)AFP/Alistair WATSON