衰退するパキスタンの歴史的売春街、ネットで変わる性産業
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■450円で提供
かつてヒーラマンディの通りに立っていた、「生粋の売春婦」を自称するリーマ・カンワル(Reema Kanwal)さんの母と祖母も売春婦だった。代々、ヒーラマンディで踊り、男性を喜ばせてきた女性たちだ。
「昔はヒーラマンディの売春婦は尊敬されていた。私たちは芸術家と呼ばれていた」と、リーマさんは言う。だがこの10年ですべてが変わった。「私たちは今や全く敬意を払われていない」
彼女は、自分のように母や祖母から「接客」について教えられなかった少女たちが増えたことが問題だと指摘する。
そのような少女たちは、携帯電話だけで自分を売り込んでいると、彼女は言う。フェイスブック(Facebook)や個人広告サイトのロカント(Locanto)などで客を募っているほか、スカイプ(Skype)を使ってわずか300ルピー(約450円)という安さでサービスを提供している少女もいるという。
ヒーラマンディの伝統がすたれていくなか、少女たちはもはや音楽家や教師などの取り巻きを必要としなくなったと、この一角に最後まで残っている楽器店の店長たちは言う。
売春街の土台となった伝統の踊りは複雑で、何年もの特訓と生演奏する音楽家たちが必要だ。現代の少女たちは簡単で挑発的な踊りを動画共有サイト「ユーチューブ(YouTube)」で学んでいる。