【8月27日 AFP】フランス行政訴訟の最高裁にあたる国務院は26日、イスラム教徒の女性向けの水着「ブルキニ」の着用を禁止し賛否両論を引き起こしていた同国南部の町ビルヌーブルベ(Villeneuve-Loubet)の措置について、「基本的自由を侵害する深刻かつ明確な違法行為」に当たるとして凍結する決定を下した。

 ブルキニ禁止措置に対しては、人権団体が凍結を求めていた。国務院は、個人の自由を制限する措置は、ビーチでのブルキニ着用が公共の秩序に対し「証明済みの危険」を及ぼす場合のみ、導入が可能だと指摘。ビルヌーブルベの事案については、そのような危険性は存在しないと判断した。

 フランスでは同町の他にも、同じコートダジュール(フレンチリビエラ、French Riviera)地方にあるニース(Nice)やカンヌ(Cannes)など約30の自治体で同様の禁止措置が取られ、国内外に波紋を広げていた。国務院の判決を受け、これら自治体でもブルキニ禁止が解除される見込みだ。(c)AFP