【8月25日 AFP】ベトナムで、多額の保険金目当てに女が友人に金を払って自分の手足を切断させる事件があった。国営紙トイチェ(Tuoi Tre)英語版が25日、報じた。

 この女(30)は5月、首都ハノイ(Hanoi)の病院に左手と左足の3分の1がそれぞれ切断された状態で運び込まれた。医師は、手足とも元通りにつなげることは不可能だとの診断を下した。

 報道によると女は、線路を歩いていて列車にはねられ、友人に助られたと警察に説明。その後、保険金35億ドン(約1600万円)を保険会社に請求した。

 だが、当局は不正の臭いをかぎとった。トイチェ紙が伝えた警察幹部の話によると、「女は友人の男に金を払い、手足を切断してくれと依頼した上、警察に虚偽の証言をするよう求めた」という。

 ハノイの警察当局はAFPの取材に応じなかったが、女は約2000ドル(約20万円)相当を友人に支払ったと報じられている。平均年収2100ドル(約21万円)のベトナムでは大金だ。

 トイチェ紙によれば女は現在も治療を受けているが、警察では保険金詐欺での訴追を視野に詳しく調べているという。(c)AFP