五輪チケットの不正転売、英サッカーチームのオーナーに逮捕状
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【8月16日 AFP】ブラジルの警察当局は15日、リオデジャネイロ五輪の観戦チケットを不正転売した疑いで、英サッカーチャンピオンシップリーグ(2部)のイプスウィッチ・タウン(Ipswich Town)のオーナーほか3人の逮捕状を請求していることを明かした。
イプスウィッチのオーナーを務めるマーカス・エヴァンス(Marcus Evans)容疑者は、英国の会社THGが企てたリオ五輪チケットの不正転売の計画に参加したとされている。THGは、チケットの価格をつり上げるためVIPパッケージを企画していた。
先週、THGの役員であるアイルランド人のケビン・ジェームス・マロン(Kevin James Mallon)容疑者が今回の疑惑によりすでに逮捕されている。
反汚職課のリカルド・バルボサ(Ricardo Barbosa)捜査官は、「われわれは裁判所に新たな逮捕状を請求している」と発表し、今回新たに英国出身のエヴァンス容疑者をはじめ、もう一人の英国人、アイルランド人、オランダ人の3人に容疑がかけられていると明かしている。
「容疑者たちがブラジルにいないことは分かっているので、国際刑事警察機構(インターポール、Interpol、ICPO)が彼らの逮捕状を受け取ることになるだろう」
億万長者のエヴァンス容疑者は、テレビ局やサッカークラブのイプスウィッチなど、50以上の会社を所有しているとされている。
捜査責任者のアロイージオ・ファルカン(Aloysio Falcao)氏は、エヴァンス容疑者は2012年のロンドン五輪では公式チケットを販売する権利を得ていたとしている。
「しかし、2016年(リオ五輪)は権利を与えられていない。その事実を隠すため、彼はチケットとホテルのVIPパッケージとしてそれらを販売した。チケットでより多くの利益を得るためだ」
2014年のW杯ブラジル大会(2014 World Cup)でも当局との間にトラブルを起こしているTHGは、マネジャーのジェームス・シントン(James Sinton)氏が同じようなVIPパッケージでチケットを不正に転売したとして、リオデジャネイロ(Rio de Janeiro)のホテルで逮捕されている。
リオ五輪でTHGは、最高でも公式価格1300ドル(約13万円)の開会式のチケットを8000ドル(約81万円)で販売したと警察は発表している。(c)AFP