【8月6日 AFP】米アップル(Apple)と米マイクロソフト(Microsoft)は今週、携帯端末向け基本ソフト(OS)に使用されている新しい絵文字を公開した。両社は銃の絵文字の扱いで対照的な動きをみせた。

 アップルは、「iPhone(アイフォーン)」や「iPad(アイパッド)」に搭載される年内リリース予定の次期OS「iOS 10」で100以上の絵文字を新たに導入、またはデザインを変更すると発表した。

 アップルがブログで公開した新しい絵文字には、女性スポーツ選手や一人親世帯、LGBT運動の象徴レインボーフラッグ、緑色の水鉄砲などが入っている。アップルは「人々の多様性を反映した」絵文字への「わくわくするようなアップデート」だと説明している。

 今回の絵文字変更は、このところ相次いだ銃による暴力事件を受けたものだとする見方もある。このためAFPはアップルに、銃の絵文字を本物より恐ろしさが少ないものに変更することについてコメントを求めたが回答は得られず、同社の意図は明らかにならなかった。

 一方、マイクロソフトが今週リリースした最新OS「ウィンドウズ10(Windows 10)」のアップデートでは、漫画に登場する光線銃のような銃の絵文字が回転式拳銃に変更されている。

 マイクロソフトの広報担当者はAFPの取材に対し、同社はすべての絵文字について業界の標準的なデザインやユーザーの期待に見合ったものにしようという意図を持っていると述べた。

 アップルが、iOS 10の正式リリース版でも水鉄砲のような銃の絵文字を採用するならば、よりリアルなデザインの銃の絵文字を採用した他社とは違う独自の方向性を取ることになる。(c)AFP