【7月29日 AFP】ネパールとインドではこの数日、モンスーンの豪雨による洪水や土砂崩れが相次ぎ、これまでに90人以上が死亡、少なくとも200万人の住民が避難を余儀なくされている。地元当局が28日、発表した。

 中でもネパールの被害は大きく、豪雨が数日続いた後に家屋や橋が倒壊。現在は水位が徐々に下がっているが、内務省のジャンカ・ナス・ダカル(Jhanka Nath Dhakal)副報道官によると「25日からこれまでに73人が死亡した」という。特に、カトマンズ(Kathmandu)の西250キロのピュータン(Pyuthan)郡では家屋数十棟が流されるなど甚大な被害が出ている。

 ネパールとインドでは毎年、モンスーンの季節に洪水や土砂崩れで多数の死者が出るが、ネパールでは昨年の大地震の影響で今も数百万人がテントや仮設住宅で暮らしており、今年は特に悲惨な状況となっている。

 一方、インド北東部アッサム(Assam)州では先週、川の堤防が決壊したことから洪水が発生し、これまでに19人が死亡した。サルバナンダ・ソノワル(Sarbananda Sonowal)州首相は28日、被災地を視察。「推計で200万人が自宅を追われた。洪水の影響は21県・3000か所の村に及んでいる」と述べた。当局によれば、このうち数千人は幹線道路沿いや高台に設けられた仮設避難所に身を寄せているという。(c)AFP