【7月25日 AFP】国際オリンピック委員会(IOC)がロシアのリオデジャネイロ五輪出場を条件付きで認めたことを受け、国際テニス連盟(ITF)は24日、ロシアの選手8人の出場を認める意向を発表した。

 ITFは発表した声明の中で、8人が「すでにロシアの国外で厳格な反ドーピング検査プログラムの対象となっている」ことを理由に挙げ、必要な条件は満たしていることを保証した。

 2014年以降、ITFがロシアの選手から回収した薬物サンプルは205件で、そのうち83件(40パーセント)が大会中に、122件(60パーセント)が大会外(抜き打ち)で回収したものだとしている。また111件(54パーセント)が尿サンプルで、94件(46パーセント)が血液サンプルだという。ITFはこれらを基に、「IOC理事会が本日下した決断に関連する条件を、ロシアの8人が十分に満たしていると信じる」と結論づけた。

 ロシアからは、男子シングルスにアンドレイ・クズネツォフ(Andrey Kuznetsov)、エフゲニー・ドンスコイ(Evgeny Donskoy)、ティムラズ・ガバシュビリ(Teymuraz Gabashvili)の3人が出場する。

 女子シングルスではスベトラナ・クズネツォワ(Svetlana Kuznetsova)、アナスタシア・パフリュチェンコワ(Anastasia Pavlyuchenkova)、ダリア・カサキナ(Daria Kasatkina)、エカテリーナ・マカロワ(Ekaterina Makarova)の4人、女子ダブルスにエレナ・ベスニナ(Elena Vesnina)、合計8人が出場を予定している。

 ITFはまた、「IOCの決定に従い、対象の8人、あるいはロシアテニス連盟(RTF)の薬物違反が、マクラーレン氏の報告書で示唆されていないかを世界反ドーピング機関(WADA)に確認する」とし、「ITFとしては、クリーンな選手のリオ五輪出場が認められることは正しいと考えている。ロシアのテニス選手が、ほかのすべての参加予定選手と併せて、リオで歓迎されることを期待している」と述べている。

 元世界ランキング1位のロシアのトップ選手マリア・シャラポワ(Maria Sharapova)は、メルドニウム(meldonium)の使用で2年間の出場停止処分を受けているため、リオ五輪には出場できない。(c)AFP