【6月29日 AFP】イラクとシリアにおける米軍主導の対イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」の作戦は14か月以内に完了する可能性がある──米政府高官が28日、米上院外交委員会で証言した。

 イラクとシリアにおけるISとの戦いのために2014年8月に開始され、現在は約65か国がさまざまなレベルで参加している対ISの作戦は、当初の想定で3年計画として考案された。

 上院外交委員会に出席した対IS有志連合の調整役を担うブレット・マクガーク(Brett McGurk)米大統領特使に対し、ロン・ジョンソン(Ron Johnson)上院議員があと14か月でISを掃討するのは無理ではないかと質問したところ、マクガーク特使は、この22か月での作戦による進展を例に挙げ、3年が経過する前に作戦を完了させたいとして、「それよりはずっと早く終わらせたい」と答えた。

 また、ISは資金難に陥っており、ネットを利用したISのプロパガンダについても、最近では個人や組織、企業が参加している世界的なネットワークによる対抗策が功を奏してきていると説明した。

 さらに、IS指導者らは3日に1人の割合で殺害されていると述べ、「ISIL(ISの別称)の支配地域は、この1年半でイラクでは50%近く、シリアでは20%縮小した」と補足した。(c)AFP