【6月13日 AFP】米フロリダ(Florida)州オーランド(Orlando)の同性愛者向けナイトクラブで12日に起き、米史上最多の50人が死亡した銃乱射事件で、警察に射殺された容疑者の男が犯行前、緊急電話番号の911番に電話し、イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」への忠誠を誓っていたことが分かった。米連邦捜査局(FBI)が発表した。一方、容疑者の父親は、同性愛嫌悪が犯行の動機だった可能性があると語っている。

 FBIによると、銃撃犯とされるオマル・マティーン(Omar Mateen)容疑者(29)は2014年、米市民として初めてシリアで自爆攻撃を行ったフロリダ州出身の男との関係について捜査対象となったが、嫌疑は最終的に晴らされたという。

 またIS関連メディア「アマック(Amaq)」は、ISの戦闘員が事件を実行したと主張しており、容疑者がイスラム過激派とのつながりを持っていたとの見方を強めている。

 アマックは、ある情報筋の話として、「フロリダ州オーランドの同性愛者向けナイトクラブを標的にし、100人以上の死傷者を出した攻撃は、『イスラム国』の戦闘員によって実行された」とする簡潔な声明を出した。

 マティーン容疑者は1986年にアフガニスタン人の両親の下に生まれ、フロリダ州ポートセントルーシー(Port St. Lucie)に住んでいた。

 父親は米テレビ局NBCに対し、マティーン容疑者が最近、フロリダ州マイアミ(Miami)の路上で男性同性愛者2人がキスしているのを見て激高していたと話し、「事件は宗教とは何ら関係ない」と強調した。

 また、2011年に容疑者と離婚した元妻は米紙ワシントン・ポスト(Washington Post)に対し、容疑者は自分に暴力を振るっていたが、特に宗教心は厚くなかったと話している。(c)AFP