「山を殴るようだった」 モハメド・アリ、ある印ボクサーの回想
このニュースをシェア
【6月9日 AFP】今月死去したボクシング界の伝説、モハメド・アリ(Muhammad Ali)氏とかつて2度にわたって拳を交わしたインドの元アマチュアボクサー、ハルーン・カーン(Haroon Khan)さん(72)は、30年以上昔の思い出を興奮気味に語ってくれた。
1980年1月、カーンさんはチャリティー試合を観戦しようとインド西部の大都市ムンバイ(Mumbai)を訪れた。ただ、偉大なボクサーを一目見たい一心だった。
ところが、想像もできなかったほど近くで憧れの存在と相まみえることになった。1ラウンド3分間、計3ラウンドを、元へビー級王者のアリ氏とリング上で打ち合ったのだ。
「その前に、父と冗談で話していたんだ。『もしチャンスがあれば、アリを殴ってやれ』って言われたよ」。カーンさんは目を丸くして、笑いながらAFP記者に話した。「そうしたらイベント中、アリが観客に向かって『インドには、俺とやりたいやつはいないのか?』と叫んだんだよ」
「誰も立ち上がらなかった。だから、私は立って手を挙げ、こう言った。『挑戦を受ける。試合をしようじゃないか』」
1964年にバンタム級のインド王者となったカーンさんは、常にアリ氏の大ファンだったという。取材に応じたムンバイ南部の小さなアパートで、カーンさんはアリ氏と初めて戦った試合の写真や新聞記事の切り抜きなどの「宝物」を収めたアルバムをプラスチック袋から取り出した。