【6月4日 AFP】南米ベネズエラでは生活必需品の不足により、略奪や暴力犯罪が横行し、自警団の活動も増加している。現地の人権団体「ベネズエラ社会的対立監視団(Observatorio Venezolano de Conflictividad SocialOVCS)」によると、今年に入ってから4月までに少なくとも94件の大規模な略奪が起きている。

 首都カラカス(Caracas)の貧困地区の取材では、訪れた家々の冷蔵庫は空に近い状態で、食べ物は1人の1食分のような分量を、家族の1日分として分け合ってしのいでいた。

 原油埋蔵量世界一を誇るベネズエラだが、ここ2年間の世界的な原油価格の暴落により大きな打撃を受けている。今年の同国経済は8%縮小する見込みで一方、インフレ率は700%に達すると予想されている。(c)AFP