【5月30日 AFP】西アフリカ・マリ中部で29日、国連平和維持活動(PKO)部隊の車列が過激派とみられる武装集団の待ち伏せ攻撃を受け、PKO要員少なくとも5人が死亡した。国連(UN)や警察筋が明らかにした。

 同国中部で国連マリ多次元統合安定化派遣団(MINUSMA)が攻撃を受け、死者が出たのは今回が初めて。MINUSMAは声明で、「これまでの情報によると、PKO要員5人が死亡したほか、1人が重傷を負い搬送中」だと述べた。

 国連は、死亡した要員の国籍を直ちに確認しなかったが、首都バマコ(Bamako)の警察筋は、トーゴ人の部隊が「モプティ(Mopti)から約50キロの地点で地雷やテロ攻撃を受けた」と述べた。当初、攻撃はモプティ州セバレ(Sevare)の西約30キロで午前中に起き、トーゴ人のPKO要員4人が死亡したと伝えられていた。

 MINUSMAの団長は「この卑劣な犯罪、われわれの要員を標的にした度重なるテロ行為を、国際法のもと人道に対する罪として強く非難する」と語った。

 今回の攻撃のわずか2日前には、マリの兵士らが乗った複数の車両が北部で地雷攻撃や銃撃を受けるなどして、5人が死亡し、4人が負傷した。先週にも、北東部でチャドのPKO部隊がイスラム過激派武装勢力「アンサール・ディーン(Ansar Dine)」の待ち伏せ攻撃を受け、5人が死亡し、3人が負傷している。

 国連によると、今回の攻撃を含め、これまでに活動中に死亡したMINUSMA要員は少なくとも64人となった。ほかに、味方の誤射事故で4人が死亡している。(c)AFP