【5月25日 AFP】イランの最高指導者の選出・罷免権限を持つ専門家会議(定数88)は24日、保守強硬派のアハマド・ジャンナティ(Ahmad Jannati)師(89)を議長に選出した。今年2月に行われた国会選では改革・穏健派が躍進したが、大きな影響力を持つ同会議は引き続き超保守派の手に委ねられることになった。

 専門家会議はイラン最高指導者アリ・ハメネイ(Ali Khamenei)師(76)の活動を監視する。ハメネイ師が任期中に死去するようなことがあれば、後任の選出も行う。専門家会議の任期は8年。

 保守候補2人を破って議長に就任したジャンナティ師は、改革・穏健派が首都で圧勝、その他の地域でも大勝した2月の選挙で再選を果たした数少ない強硬派の一人。

 ジャンナティ師は、選挙の全立候補者の事前審査を行う他、あらゆる法案に対して拒否権を持つ護憲評議会の議長も兼任する。

 ハメネイ師が高齢であることから、ジャンナティ師が議長を務める新しい専門家会議が大きな発言権を持つ可能性がある。

 イランの政治制度では、最高指導者は国家のあらゆる問題について最終決定権を持ち、大統領よりもはるかに強力な権限を有する。(c)AFP/Ali Noorani