【5月20日 AFP】フランス南部アルプス(Alps)山中で昨年起きたドイツの格安航空会社ジャーマンウイングス(Germanwings)機の墜落について、ドイツ連邦医師会の代表は、深刻なうつ状態にあったパイロットに操縦を許可したとして、親会社の独航空大手ルフトハンザ航空(Lufthansa)とドイツの航空当局を非難した。

 アンドレアス・ルビッツ(Andreas Lubitz)副操縦士は2015年3月、乗客乗員150人が乗ったエアバス(Airbus)A320型機を故意に仏アルプス山中に墜落させた。事故後の捜査で、ルビッツ副操縦士にうつ病の既往歴と自殺傾向があったことと、ルフトハンザ航空がルビッツ副操縦士の健康状態を把握していたことが明らかになった。

 連邦医師会のフランク・ウルリッヒ・モントゴメリー(Frank Ulrich Montgomery)代表は19日付の地元紙ハンブルガー・アーベントブラット(Hamburger Abendblatt)で、精神的な問題に苦しんでいるパイロットを注視しなかったとして、ドイツの連邦航空当局とルフトハンザ航空を非難した。

 モントゴメリー氏は「こういったパイロットに対しては、より頻繁な検査を要求するべきだった」と述べ、「一般的な規則である年1回の検査は、こういったケースでは不十分だ」と語った。(c)AFP