【5月4日 AFP】憧れのサッカー・アルゼンチン代表リオネル・メッシ(Lionel Messi)選手のユニホームをポリ袋で作って着ている写真で注目を集めたアフガニスタンの少年が、脅迫を受け同国から逃れ、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)に助けを求めていることが分かった。

 今年1月、ポリ袋で作ったメッシ選手のユニホームを着たムルタザ・アフマディ(Murtaza Ahmadi)君(5)の写真を兄がフェイスブック(Facebook)に投稿したことから、ムルタザ君はインターネット上で一躍話題となり、国連児童基金(ユニセフ、UNICEF)を通じてメッシ選手本人からサイン入りのユニホームを贈呈されていた。

 しかし、隣国パキスタン南西部のクエッタ(Quetta)で3日、AFPの取材に応じたムルタザ君の父親によれば、ムルタザ君にメディアの注目が集まるようになってから、匿名の脅迫電話がかかってくるようになり、UNHCRに訴え出たという。

 ムルタザ君の父親は、家族と自分の身が危ないと感じ、アフガニスタンを離れることにしたとして、一家でパキスタンの首都イスラマバード(Islamabad)に向かいその後、クエッタにたどり着いたと語った。

 しかし、クエッタでも危険を感じ、UNHCRに対して「どこでもいいから安全な国」に行かせてほしいと頼んだという。

 父親は、ムルタザ君がサッカー界のスーパースターになる夢をかなえられるように、ムルタザ君を含め家族の一部は、メッシ選手がプレーしているスペイン行きを希望していると話した。

 クエッタにいるUNHCRの報道官は、ムルタザ君一家が移民申請を行ったことを認め、この申請について調査を行っていることを明らかにした。(c)AFP