【5月3日 AFP】イタリアを訪れる中国人の富裕な観光客をスリから守るため、観光のピークシーズンを迎える5月3~13日の間、同国のローマ(Rome)とミラノ(Milan)の路上で、中国の警官と現地の警官が合同でパトロールを行うことが明らかになった。両国の当局関係者が2日、会見で発表した。

 中国人とイタリア人の警察官が2人1組で4班に分かれ、ローマのコロッセオ(Colosseum)やミラノ大聖堂(Duomo Di Milano、ドゥオモ)などの観光名所で配置に就き、観光客をスリから守り、困り事の相談に乗るという。

 ローマで開かれた記者会見で、警察署長を務めるアレッサンドロ・パンサ(Alessandro Pansa)氏は「中国人観光客の安心感を高めたい」と述べた。

 さらに、イタリアのアンジェリーノ・アルファーノ(Angelino Alfano)内相は、「今回の試みが成功すれば、国内の他の都市にもこの取り組みを拡大させていきたい」と述べ、イタリア人の警官らも近々、中国の北京(Beijing)と上海(Shanghai)で同様のパトロールを実施する計画があることを明らかにした。

 イタリアを訪れる中国人の数は年間300万人に上り、今後2週間は、イタリア製の商品を「爆買い」する中国人観光客が同国に押し寄せるピークを迎えるとみられている。(c)AFP