【4月16日 AFP】韓国で16日、高校生ら304人が犠牲となった旅客船セウォル(Sewol)号の沈没事故から2年を迎え、遺族らが出席し追悼行事が営まれた。

 犠牲者のほとんどが高校生という南西部の珍島(Jindo)沖で起きた惨事は、韓国全土に衝撃と怒りを巻き起こした。

 珍島での追悼式典には2500人が出席。犠牲者をしのんで詩の朗読が行われた後、数千の黄色い風船が空に放たれた。

 追悼行事は首都ソウル(Seoul)や、亡くなった生徒たちが通学していた学校がある安山(Ansan)市でも行われた。

 調査により、セウォル号の沈没は船体の違法改築や過積載、乗組員の不手際、運航会社や監督機関のずさんさを背景とした人為的ミスが主な原因であったことが明らかになった。

 韓国政府は昨年、依然として行方不明の9人の遺体が見つかる望みを捨てていない遺族らからの強い要請を受けて、セウォル号の船体引き揚げを正式に決定した。(c)AFP/Hwang Sung-Hee